1+1を3以上にする会議運営術

会議、単なる時間の消費にしていませんか?

会議は、複数人を集めるため、会社全体で見ると多くの時間を要します 。しかし、それに伴うコスト(人件費など)を考えると、会議は決して安価なものではありません。効果的に実施できず、無駄な時間を過ごしているケースも少なくありません。

しかし、会議は進め方次第で、「1+1を3以上」にするような、新しいアイデアや価値を生み出す場にもなります。本稿では、効果的な会議を行うための重要なポイントを4つを厳選してご紹介します(ホントは、10個くらいコツがあるのですが、一部を紹介します)。
この4つのポイントを意識することで、あなたの会議は劇的に変わるはずです。

目次

1. ゴールの共通認識化

会議を始める前に、なぜその会議を実施するのか、ゴールを明確にすることが最も重要です。会議のゴールが明確になっていないと、話があちこちに逸れてしまいがちです。明確なゴールがあれば、「その議論は、今日は範囲外です」といった収束の判断軸ができます。また、ゴールがあれば「何を決めれば終わりなのか」がわかるため、効率的な進行が可能です。無駄に長引く会議の多くは、ゴールが不明瞭で結論が見えないことが原因です。ゴールがあれば、参加者は「何を考えて会議に臨めばいいのか」「自分は何を発言すべきか」が事前にわかり、結果として、質の高い発言や建設的な議論が増えます。

【実践のポイント】

  • 会議前に、「会議の終了条件」を決める。必要に応じて、ゴールとアジェンダを事前に案内します。
  • 会議の最初に、「今日の会議のゴール」を宣言し、認識相違がないか合意を得ます。進め方について意見がある場合には、最初に決めます。
  • 複雑なテーマで複数回の会議を行う場合には、各回のゴールを最初の会議で決める。
  • ファシリテーターの事前の準備が最も重要。

テーマが複雑で、1回の会議では結論が出ない場合は、複数回に分けて会議を行うことになります。例えば、「ホームページの今後の方向性」といったテーマは、一度では決めにくいでしょう。このような場合は、最初の会議で「全4回の会議で何を話し合うか」という各回のゴールを設定します。

第1回のゴールは「ホームページで実現したい目的を決める」。第2回のゴールは…、というように、各回の会議で達成すべきゴールを事前に決めます。もちろん途中で軌道変更することもあります。

こうすることで、すべての会議が明確な目的を持って進められるようになり、参加者も次に何をすべきかがわかります。まずは、この「ゴール設定」から始めることが、生産的な会議の第一歩となります。このゴール設定ができていない会議が多すぎると、個人的には感じています。

下図に、ゴール設定が曖昧な「悪い例」と、明確な「良い例」を挙げます。

2. 発散と収束を分ける

会議において、自由にアイデアや意見を出す「発散」のフェーズと、出たアイデアを整理・評価し、結論を出す「収束」のフェーズを明確に分けることが重要です。これらを混ぜてしまうと、アイデアが出るたびに結論を求める流れになり、議論が堂々巡りになることがあります。また、発散と収束を混ぜると、「すぐ否定されるのでは」と不安になり、自由な発言が減ります。

【なぜ分けるのか?】

  • 議論の迷走を防ぐ: フェーズを明確に分けることで、各段階の目的がはっきりし、議論が整理されます。
  • 意見が出やすくなる(心理的安全性の確保): 「今はアイデアを出すだけでOK」と明確にすることで、発言のハードルが下がります 。
  • 創造性の引き出し: 前の人の意見を踏まえて、「こんなこともあるんじゃないか」と新しい発想や新しい視点が出やすくなります 。

【実践のポイント】

  • 会議の冒頭で、発散と収束を分けて議論を進めることを宣言します。
  • 発散フェーズ: 自由にアイデアや意見を出すフェーズです 。「ブレインストーミング」とも呼ばれ、批判・評価はせず、量や多様性を重視します。
  • 収束フェーズ: 出たアイデアを整理・評価し、絞り込んで結論や行動に落とし込むフェーズです。

3. 見える化(ホワイトボードの活用)

参加者の発言をホワイトボードに書き出して「見える化」することで、発言内容が参加者間で正しく共有・理解されます。発言者の話を聞き逃しても、文字を読むことで論点や話の流れがわかります。

また、参加者の注意を一点に集めることができ、論点のコントロールがしやすくなります。

【実践のポイント】

  • 発散フェーズ: どんどん書き出し、取捨選択をしません。あなたの話を聞いていることを示すためにも、言われたことをすべて書くことが大事です。丁寧に書きすぎてテンポを崩さないように、素早く、省略して書きます。
  • 収束フェーズ: マーカーの色を使い分けて意味付けをします(重要なものに赤線を引くなど)。記号(☆、一)、数字、囲みも有効に使い、マトリクスにまとめると理解しやすくなります。

4. 振り返り

会議で決まったことの理解に相違が生じることがあるため、振り返りをすることで、参加者全員で認識を合わせ、しっかりと「行動」に繋げます。会議の結論が出ていない場合でも、それも含めて明確になるため、「次はちゃんと結果を出そう」という意識を高めることができます。

【実践のポイント】

  • 会議終了時間の5分前(目安)になったら、一旦議論を切り上げる習慣をつけ、ラップアップ(振り返り)の時間を確保します。
  • 「決まったこと」と「決まらなかったこと」を明確にし、「次にすべきこと」を確認します 。
  • 次回までの宿題がある場合は、担当者と期限を明確に決定します。
  • 「見える化」を活用していれば、ホワイトボードに赤丸などを付けるだけで手短に振り返りを済ませることができます。

まとめ

以上の4つのポイントを意識して会議に臨むことで、会議を単なる「時間の消費」から「新たな価値を生み出す場」へと変革させることが可能になります。

まずは、日々の会議で実践できることから少しずつ取り組んでみてください。

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